【DREAMBEERで飲めるビール】さわやかな香りとまろやかな口当たりが楽しめる『ベルジャンホワイト 307』

こんにちは!DREAM BEERです。
DREAM BEERは多彩なビールを楽しむための会員制ビール配送サービスです。本Blogでは定期的に、DREAM BEERで提供予定のビールを紹介していきます。

第二十五回で紹介するのは、島根県江津市の小さな醸造所で造られる『ベルジャンホワイト 307』。東京から鉄道で向かう際、最も時間がかかることから「東京から一番遠いまち」とも言われる場所にあります。甘みのある麦芽に地元で作られた米麹を加え、まろやかな口当たりとさわやかな飲み口が特徴のホワイトビールです。

地酒つくりで、地元を応援するブルワリー

今回ご紹介する『ベルジャンホワイト 307』を造るのは、島根県西部にある石見地方で2015年に開業した石見麦酒(いわみばくしゅ)。

開業当時、島根県江津市には操業している酒蔵が一軒もなく、いわゆる「地酒」がありませんでした。過疎化が進む地で、「この地域ならではの地酒をつくりたい」との思いから、代表の山口さんご夫婦二人で9坪の小さなブルワリーを立ち上げ、クラフトビールを造り始めました。最初は9坪からのスタートでしたが、徐々に醸造量を増やしていき、2020年には中国山地の高原に位置する温泉リゾート「風の国」の中に新工場を設立しました。

石見麦酒では、江の川の恵みをいっぱいに受けた大麦や日本海の潮風に耐えた柚子など、地元の農産物を最大限に活かし、さまざまな種類のクラフトビールを造っています。また、最小50Lからと小ロットでのオーダービールに対応しており、北海道や隠岐の島など、全国から連日のように素材が持ち込まれているそう。

多くのブルワリーでは、ビールの発酵や熟成には金属製のタンクを使いますが、石見麦酒では冷蔵庫の中に地元企業に特注したポリ袋を入れて、その中でビールを発酵させ、熟成を行います。山口さんが開発したこの方式は「石見麦酒式」(通称、石見式)と呼ばれ、石見式を導入したブルワリーは全国に増えています。

ポリ袋は家庭で使うような小さいものではなく、1回に醸造する量は100Lか150L。大きなブルワリーと比べると、少量で手間もかかりますが、その分、滋味豊かでバリエーションに富んだ味を用意できるそう。

石見麦酒のビール名に含まれる数字にはルールがあります。最初の1桁目はビアスタイル、2桁目はキーとなるホップを表します。最後の桁については、その商品を造る上で最も関わりが深い方に命名権を託し、その方が好きな言葉や素材の産地にまつわる言葉を連想させる数字が採用されます。数字が語呂合わせのようになっている商品もあり、とてもユニーク。

例えば、『セッションIPA 151』の場合、1桁目の「1」は「セッションIPA」を、2桁目の「5」は「シトラ」ホップを表しています。そして、ビールに使われているシークワーサーが津和野産であることから、津和野をイメージした名前にしようと検討。津和野といえば、古い町並みと錦鯉、D51のSL。そして、シークワーサー農家のおばあちゃんの好きな言葉「一期一会(151)」などから、3桁目は「1」と決定。ちなみに、山口さんは広島出身の生粋の広島カープファンということもあり、ラベルには錦鯉模様がデザインされています。

地元愛が光る定番ビールや限定ビールなど、これまで300種類以上を醸造した石見麦酒の定番ラインナップの特徴は以下の通り。

  • 『ベルジャンホワイト 307』:DREAM BEER提供予定のビール。甘みのある麦芽に、創業100年以上の老舗の糀屋がつくる糀をまるごと仕込み、香り付けには柚子と山椒を使用。さわやかな香りとまろやかな口当たりを楽しめるビール。ビール名の数字は邑南町(おおなんちょう)の山椒を使っていることから「07(おおなん)」。
  • 『セッションIPA 151』:DREAM BEER提供予定のビール。島根県津和野産のシークワーサーと江津市産の夏みかんの皮、アロマホップをふんだんに使った、しっかりとした苦味のあるIPA。さわやかな柑橘や華やかな南国のフルーツのような香りが口の中に広がるビール。ビール名の数字は津和野にまつわる数字から連想し「151」。
  • 『ハニードラフト 282』:萩・石見空港で採蜜されたハチミツを使用したフルーティな香りのゴールデンエール。4種のアロマホップとの組み合わせで、爽やかな苦味と、スッキリとしたのど越しのビール。ビール名の数字はハチミツ使用から「82(ハニー)」。
  • 『アメリカンペールエール 520』:コクを意識してブレンドした麦芽にレモンピールとホップを数回に分けて加えることで、爽やかな苦味とコクがある飲みごたえのある味に仕上げたアメリカンペールエール。一口飲むと柑橘系の華やかな香りが口の中に広がるビール。ビール名の数字は江津市で造っていることから「52(ごうつ)」。
  • 『セゾン 778』:のど越しを意識してブレンドした麦芽に、隠岐の島町産の藻塩米を入れて麦汁を作ることで、ライトボディに仕上げたセゾン。日本北限の八朔として有名な隠岐の島町産の八朔のピールを加えることで、スパイシーで爽やかな香りと、のど越しが良いビール。ビール名の数字は八朔を使っていることから「8(はっさく)」。
  • 『ドライスタウト 960』:麦芽と自然栽培された大麦をブレンドし、ドライで飲みやすく仕上げたスタウト。低温で抽出したコーヒーを加えることで、フルーティな香りとすっきりとした後味が特徴のビール。ビール名の数字は黒ビールなので「96(クロ)」。

その他に、『ウインターエール』などの季節限定ビール、日本で初めて乳酸菌を使わずに酸味があるビールを鳥取大学と開発した『ラカンセア・サワーエール』など、さまざまなビールを醸造しています。

DREAM BEERで楽しめるビール『ベルジャンホワイト 307』

『ベルジャンホワイト 307』は、複数の甘みのある麦芽に、創業100年以上の老舗の糀屋がつくる米糀を加えたビールです。米糀を加えたことで口当たりがまろやかになっています。コリアンダーと邑南町でとれた青山椒や広島産の柚子を香り付けに使用した、さわやかな飲み口のホワイトビール。ビールが白く濁っているのは自然のままの無濾過の証です。

【名前の由来】
『ベルジャンホワイト 307』は、前作の『ベルジャンホワイト 301』に邑南町の青山椒を加えてより香り豊かに仕上げました。「07」と「おおなん」をかけて、この数字に決定。ラベルのデザインにも意味があり、使用している「糀(こうじ)」は「米へん」に「花」と書くため、ラベルには花柄をあしらっています。

【おすすめの楽しみ方】
小麦を使ったビールの特徴である「柔らかい泡」を楽しんでいただくために、サーバーから注ぐときは泡を立てて注いでください。また、濁りが沈殿していることがあるため、サーバーにセットする前にペットボトルを軽く振り、全体的に濁らせてから注いでみてください。

柔らかい口当たりなので、食前やお食事をしながら楽しめます。おすすめのメニューはスパイスの効いたカレーです。
だけでなく、焼き鳥やコッテリした料理全般との相性がよく、濃い味で満たされた口の中を山椒ですっきり流せば食が進むこと間違いなし!

【その他データ】
ビアスタイル:ホワイトエール
原材料:大麦麦芽(イギリス産)、小麦麦芽(ドイツ産)、米麹(久保田味噌麹店)、ゆず(益田市産)、ホップ(ザーツ-チェコ産)、コリアンダー、山椒(江津市産)
アルコール度数:3.5%
IBU:15

造るのはこの人!ブルワーインタビュー

ビール造りのおもしろさは?
原料の組み合わせにより、無限に等しい味わいを表現できること。そして、造ったビールを飲んで笑顔のお客さんを見られること。

ビール造りの難しさ、大変さは?
ビール造りは1回1回が勝負のため失敗はできません。オーダービールは次がありません。万が一、失敗してしまったら、お客様の想いを壊してしまうことにもなるため、特に気を遣います。

あとは、腕の筋肉は鍛えられますが、お腹はビールっ腹になってしまうことですね。

ビール造りで大切にしていることは?
新しい醸造方法や原料が出てくるので勉強を続けること。いろいろな人と関わることも大切にしています。

DREAM BEERで提供予定の『ベルジャンホワイト 307』は、甘みのある麦芽に、花糀を加えたまろやかな口当たりが特徴のビールです。青山椒や柚子を使い、さわやかな風味が楽しめます。ぜひ泡立てて注いで、柔らかな泡をお楽しみください!

【醸造所情報】
醸造所名:石見麦酒
所在地:島根県江津市桜江町長谷2696
公式HP