【DREAMBEERで飲めるビール】麦芽の深いコクとホップによる香りや苦味との絶妙なバランスが楽しめる『IPA』

こんにちは!DREAMBEERです。
DREAMBEERは多彩なビールを楽しむための会員制ビール配送サービスです。本Blogでは定期的に、DREAMBEERで提供予定のビールを紹介していきます。

第三十八回で紹介するのは、和歌山県南紀白浜の醸造所で造られるナギサビールの『IPA』。麦芽の濃厚な味わいとどっしりとした苦味が感じられるホップ感満載のビールです。

白浜からクラフトビールの文化を広げたい

ナギサビールの醸造所は、「白浜温泉」やパンダで有名な「アドベンチャーワールド」、海辺の美しい景色が堪能できる「白良浜(しららはま)」などで有名な南紀白浜の海沿いにある自然公園の中にあります。

ナギサビールは、1996年に白浜出身で現代表の眞鍋さんが「故郷で名物になるようなビールを造りたい」と設立した会社です。当時は第三セクターの村おこしや造り酒屋、企業の新規参入がほとんどでしたが、バックボーンのない小さなビール工房としてビール造りに参入したのはおそらく日本初だったそう。

ナギサビールという名前は眞鍋家の屋号から名付けられました。初代が「渚」という旅館をはじめ、二代目が屋号を引き継ぎ「なぎさ」という理髪店を経営。そして、三代目として、白良浜のイメージにぴったりの“渚”というブランドを冠した「ナギサビール」を誕生させました。

ナギサビールは、しっかりした味わいの中にも飲みやすさがあるビールを目指しています。大事にしているのは、麦芽の持っている味わい。しかし、それが重たくなりすぎないように苦味とのバランスを取ることです。

そんな味わいのビールを造る工場は2015年に移転したばかり。移転時には醸造設備をアメリカ製からドイツ製のものに変更しました。以前と違う点は仕込み釜が3つある「三釜方式」であること。これにより麦汁を造る仕込み工程で「デコクション方式」ができるようになり、より味わいに幅を持たせたビール造りが行えるようになりました。

また、ビール造りに欠かせない仕込み水は、熊野連山のふもと高瀬川沿いから採水された南紀白浜地方の名水「富田(とんだ)の水」を使用。1回の仕込みで3トンもの量を使い、仕込み日前日の朝に2トントラックで2往復して取りに行くそうです。

「富田の水」を使うことで、まろやかでありながらもスッキリとした後味で、飲みやすいビールに仕上がります。また、麦自体のしっかりした味わいがあるので、キンキンに冷やして喉越しを楽しむだけでなく、温度が上がってもおいしく楽しめるのがナギサビールの特長です。

定番ラインナップの特徴は以下の通り。

  • 『IPA』:DREAMBEER提供予定のビール。濃厚な味わいと苦味がどっしりと重く感じられるホップ感満載のビール。アメリカやオーストラリア、中国への輸出が多い人気モノ。
  • 『アメリカンウィート』:DREAMBEER提供予定のビール。チェコ産のザーツホップの穏やかな苦味と香りに、小麦麦芽を少量加えることによって醸し出されるかすかな甘味と酸味。やわらかな飲み口でありながらも、キレが感じられるビール。
  • 『ペールエール』:カスケードを含めた4種類のホップのさわやかな柑橘系の香りや風味。カラメルモルトなど5種類の麦芽をブレンドすることによって生まれた深みのあるコクとほのかな甘味、ホップの苦味がバランスよく味わえるビール。
  • 『みかんエール』:早和果樹園で育った温州みかんの果汁と皮をふんだんに使用。しっかり「ビール」でありながら、みかんの甘味と酸味がふわりと残ります。食事にもよく合うナギサビール初のフルーツビール。

その他、『デュンケルヴァイツェン』や『ゴールデンエール』などの限定ビールも醸造。常時、定番4種類と限定ビール2種類程を提供できるように醸造しています。

DREAMBEERで楽しめるビール『IPA』

『IPA』は旧工場では限定ビールとして造られていましたが、その人気の高さから定番ビールに昇格したビールです。

最近流行りのホップをガンガンに効かせたIPAとは異なり、麦芽の深いコクとホップの苦味や酸味の絶妙なバランスを重視して造られるクラシカルなIPAです。限定で造っていたときの流れを大事にしながら、ドライホップの技術を取り入れ、ホップの香りを強めにしながらもバランスの良い飲み口を目指しているそう。

そうやって完成した『IPA』は、濃厚な味わいと苦味がどっしりと重く感じられるホップ感満載のビールに仕上がっています。この苦味の虜になり、クセになってしまうファンが多いのだとか。

【おすすめの楽しみ方】
香りを楽しめるように、ワイングラスのように香りを留めることができる丸い形状のグラスがおすすめです。ナギサビールは、通常のビールより炭酸を少し弱めに造っているため、敢えて泡立てずに注いでみてください。そして、やわらかい炭酸の喉越しをお楽しみください。

ビール自体にしっかりとした味わいがあるため、おつまみなしで楽しむのがおすすめ。『IPA』をデザート代わりにしてもいいですし、スイーツと合わせるのも良いです。

【その他データ】
ビアスタイル:IPA
原材料:麦芽、麦芽、ホップ
アルコール度数:6.0%
IBU:40前後を目安に仕込んでいる

造るのはこの人!ブルワーインタビュー


写真左から、醸造リーダーの飯村さん、代表の眞鍋さん、営業の西垣さん

今回は醸造歴2年半という飯村さんにインタビューしました。

ナギサビールでブルワーとしてのスタートを切った飯村さん。昔からビールを飲むことが好きで、自然とクラフトビールを飲むようになったそう。ある時、白浜出身の友人に合うために訪れた白浜でナギサビールに出会ったことが、飯村ブルワー誕生のきっかけになりました。しかし、すぐに入社したのではないそう。ナギサビールを飲み続けている内に「ビールを造ろう」と考えるようになり、良いご縁が繋がり入社に至りました。

ビール造りのおもしろさは?
原料の違いや使い方によって無限に味を創造できることです。

これは私自身がビール造りに携わるようになってから、ビールって素敵だな、魅力的だなと思うようになった点です。酵母や麦芽、それにホップ。それぞれに沢山の種類があり、ちょっと変更するだけで全く香りや味が変わります。さらには新しい品種の原材料がどんどん誕生してくることは、ビールを造る上でとても魅力的なことだと感じます。

ビール造りの難しさ、大変さは?
イメージ通りの作業をすることや味わいを再現することです。

例えば、麦芽と水を混ぜる時の温度がちょっと違った時に仕上がりの味わいが変わってくることがあります。そのように同じ原材料で造ったとしても、ちょっとした作業の違いが味わいに影響してしまう。そのような時にどうして味わいが変わったのかをきちんと理解することは、しっかりした品質のビールを造るためには大事なことだと思っています。

ビール造りで大切にしていることは?
基本的なことですがサニテーション(衛生管理)は大事だと思います。また、緻密なレシピを組んで、きちんと造ること、とくに再現性を大切にしています。どのようにビールを造ったのかは細かく記録し、次の仕込みに生かしています。

DREAMBEERで提供予定の『IPA』は、ホップの香りや苦味がしっかりとあり、麦芽の深いコクも楽しめるIPAです。ぜひ香りが楽しめるグラスに注いで、ゆっくりと味わってください。温度が上がるにつれ、香りが開きより深いコクが感じられるようになります。ぜひ温度による変化を存分にお楽しみください!

【醸造所情報】
醸造所名:ナギサビール
所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町2927-220
公式HP