【DREAMBEERで飲めるビール】南信州産のフレッシュなりんごを存分に楽しめる『アップルホップ』

こんにちは!DREAMBEERです。
DREAMBEERは多彩なビールを楽しむための会員制ビール配送サービスです。本Blogでは定期的に、DREAMBEERで提供予定のビールを紹介していきます。

第三十九回で紹介するのは、自然豊かな環境にある醸造所で造られる南信州ビールの『アップルホップ』。南信州産のりんごを飾らずに絞ったフルーツビール(発泡酒)で、コクと爽やかさを両立させた、発売以来男女を問わず人気がある看板商品です。

中央アルプス駒ケ岳山麓で造られるクラフトビール

長野県第一号のクラフトビールメーカーである南信州ビール。駒ケ岳醸造所は、3000m級の山々が連なる中央アルプス駒ケ岳山麓、標高800mに位置し、東に南アルプスを望むことができます。敷地内には唐松林が広がり、南には中央アルプスから流れ出る太田切川もある自然豊かな環境でビールが造られています。また、同じ敷地内にはマルスウイスキーの工場「信州蒸溜所」があり、ビールやウイスキーの試飲ができるほか、ビールやウイスキー、グラスなどの商品が販売されています。

南信州ビールは、1994年の酒税法改正により、駒ヶ根市が「地域おこし」を目的とし企画し、1996年にビール製造免許を取得しました。出来たてのビールを提供する直営レストラン「味わい工房」も同時に開業。醸造技術はアメリカのブルーマスターから指導を受け、ビール造りを一から学び、その技術を高めていきました。

「地域おこし」としてスタートした南信州ビールでしたが、設立当初から単なるお土産ビールとして造るのではなく、商品の品質ありきで考えていたそう。また、日本全国に「地ビール」という言葉が広がる中、「地ビール」の「地」の意味を考え、できる限り地元の原料でビールを造りたいという思いもありました。


南信州ビールが目指すのは、「造っている現地に行ってみたい!」と思ってもらえるようなビール造り。地域に根差し、地域の人達と協力して風土の資源を活かす取り組みを通しながら、ビールや食文化の発展に貢献したいと考えています。

手掛けるビールはアメリカンスタイルビールを中心としたオリジナルのクラフトビール。大切にしていることは「香りや味わいの調和」です。例えば苦味や甘味など、何か一つの要素が突出しているのではなく、それぞれの要素がバランス良く感じられること。口当たりを柔らかくし、飲んだ時に包み込むような優しさを感じさせることも意識しています。

また、地元農家が育てた果物や麦、ホップを使用し、素材を活かすことで様々なオリジナル商品を開発しています。最近は地域の産物を使ったビールを造ってほしいとの依頼も多く、生産者と共に商品開発しOEM(委託醸造)にも取り組んでいるそう。

通年で提供しているビールの特徴は以下の通り。

  • 『アップルホップ』:DREAMBEER提供予定のビール。南信州産のりんごを飾らずに絞った発泡酒。おいしさと果実にこだわり造りあげられました。素材がハーモニーを奏で、コクがあるのに爽やかさを感じる贅沢なおいしさ。
  • 『インディアペールエール』:DREAMBEER提供予定のビール。もともとは季節限定ビールだったが、人気が高く2020年より通年商品として昇格。ホップの使用量が通常の4倍である為、南信州ビールシリーズの中では一番苦味の効いた中濃色ビール。ボディが強いので苦味が突出せずバランスが良い。
  • 『ゴールデンエール』:華やかな香りとすっきりした口当たりが特徴。マスカットを思わせるような柑橘系の香り。濾過をしているのでクリアな黄金色のビール。
  • 『アンバーエール』:力強い味わいが特徴。カラメルモルトの香ばしいアロマとホップの苦味がマッチした琥珀色のビール。
  • 『デュンケルヴァイツェン』:小麦麦芽を使用した黒ビールで芳醇なバナナ香が特徴。10°C位にあたためて飲むと香りが更に豊かになり、ワインを飲んでいるよう。お好みでバニラやシナモンなどのスパイスを振っても相性抜群。

その他に、2ヶ月毎にリリースされる季節限定ビール6種類や、宮田村産ワイン「紫輝」の原料に使用されている葡萄「ヤマソービニオン」を使用した『ヤマソーホップ』、地元産駒ヶ根・宮田村の小春二条麦芽を100%、地元産生ホップを一部使用した『宝剣岳エール』など年間20種類以上の限定ビールを醸造しています。

DREAMBEERで楽しめるビール『アップルホップ』


『アップルホップ』は、規格外となった生食用りんごを無添加で果汁に加工したものを原料に使用した発泡酒です。独自のレシピを書き上げ、りんごに最適な麦芽とホップを厳選。素材がハーモニーを奏で、コクがあるのに爽やかさを感じる贅沢なおいしさです。

規格外といっても、形と大きさのみが規格外となったりんごで味に遜色はありません。また、生産者さんの顔が見えることや鮮度を大切にしたいという理由から、醸造所がある周辺のエリアで採れたりんごのみを使用しています。

『アップルホップ』の特徴は、仕込むロット毎に異なるりんご品種(年間で7品種)を使用していること。年間を通じて、甘さや酸味、香り、味わいの変化を楽しめます。ホップの苦味を抑えることでビールが苦手な方にも好評を得ています。

長野に住む人達は「『つがる』品種が出てくるとお盆を感じる」「『シナノスイート』品種が出てくると、秋だねえ」などのように、りんごの品種で季節を感じるそう。『アップルホップ』を通じて、全国のビールファンに長野県産りんごのことを知ってもらいたいとも考えています。

【おすすめの楽しみ方】
香りを楽しむためにはチューリップグラスがおすすめ。また、ビールらしさを感じるために泡を乗せて注いでみてください。ですが、ビールの苦味は泡に移るため、苦味が苦手な方は泡立てずに注ぐのが裏技です。ぜひお試しを!

冷たいうちに飲むとりんごのフレッシュな感じを楽しめます。温度が上がってくると、りんごの甘味をより感じるようになります。いろいろな温度で試し、自分好みの温度を探してみてください。

おすすめのペアリングは、カマンベール・レアチーズ等の匂いが少なめなチーズ、ナッツ類、フルーツ系のソース、アイスクリームやシャーベット、アップルパイ等のデザートです。フランスではシードル(りんごの醸造酒)とガレットを合わせるように、そばやガレットと合わせてみるのも面白そう。

【その他データ】
ビアスタイル:フルーツビール
原材料:麦芽、ホップ、りんご果汁 ※りんご果汁の使用量が多いため、酒税法上「発泡酒」表記となります。
アルコール度数:6.5%
IBU:12

造るのはこの人!ブルワーインタビュー


スタッフの皆さん。ヘッドブルワーの伊藤陽洸さんは前列中央。

今回は醸造歴17年の伊藤さんにインタビューしました。伊藤さんは直営レストランの厨房希望で入社しましたが、ビール醸造が忙しいからと、ビール醸造部門に異動となりました。当時は未成年だったため、造ったビールのテイスティングができません。そのため、品質の良し悪しを香りだけで判断できるように指導を受け訓練を積んだそう。成人して初めて飲んだ南信州ビールの感想は「(大手ビールと飲み比べて)自分で造ったビール、めっちゃフルーティー。ビール造りって楽しいなー!!」だったそうです。

ビール造りのおもしろさは?
数種類の素材の組み合わせだけで無数の味が生まれること。また、シンプルなんだけど、複雑な世界であることが面白いです。

例えば、ホップは原料の状態で嗅ぐ香りとビールになった時の香りが全く違うんですよ。発酵という工程を経ることでビールの香りになります。レシピを開発する際に、このような香りになるだろうなと想像はしますが、想像と違うこともありますし、想像通りになることもあります。それはホップだけの話ではなく、他の原料においてもそうです。ですので、完成したビールの持つ香りが期待を超えてきた時はすごく嬉しいですね。

ビール造りの難しさ、大変さは?
難しさは「技術と感性のバランスをとる」ことですかね。製造という一つのルーティンの中でも五感を研ぎ澄まし、いつもと違う時は経験や知見によって修正をしていく必要があります。製造方法を分かっていることと「南信州ビール」を造り上げることは異なることだと思っていて、経験を積み重ねることで少しずつ南信州ビールのプロになっていくような気がしています。僕自身が「南信州ビール」のファンなので大変さはあまり感じませんが(笑)。

ビール造りで大切にしていることは?
南信州ビールでは、素材の持っている特徴をできるだけ活かしながら、コク、キレ、苦味、甘味等のバランスがとれていること、香りや味わいの調和がとれていることを大切にしています。また、飲んでホッとしてもらえる、心が温かくなるようなビール造りを意識しています。スタッフ全員で思いを込めて手造りして、飲んでくださったお客さんが安心できるような品質や味わいを持ったビールをお届けしたいです。

DREAMBEERで提供予定の『アップルホップ』には、何気ない日常をちょっとだけ特別な空間に変える味わいがあります。食前酒にはじまり、ディナーのデザートビールとしても。ちょっとオシャレにワイングラスに注いでみるのもいいですね。爽やかな味わいはアウトドアのお供にもピッタリです。ぜひ様々なシーンでお楽しみください!

【醸造所情報】
醸造所名:南信州ビール
所在地:長野県上伊那郡宮田村4752-31
公式HP