【DREAMBEERで飲めるビール】リラックスしたいときに飲んでほしい、クローブを使った黒いビール『黒い弛緩』

こんにちは!DREAMBEERです。
DREAMBEERは多彩なビールを楽しむための会員制ビール配送サービスです。本Blogでは定期的に、DREAMBEERで提供予定のビールを紹介していきます。

第三十六回で紹介するのは、神奈川県川崎市にある醸造所で造られる東海道BEERの『黒い弛緩』。クローブによる複雑なアロマに覆われた黒いビールで、日常のわずらわしさを忘れさせる強い香りが特徴です。

川崎市民の誇りになるようなクラフトビールを目指す

東海道BEERのビール工場は、川崎駅前の繁華街から少し離れた町の中、旧東海道の側のマンション1階スペースにあり、ビアパブ「東海道BEER川崎宿工場」を併設しています。この地は江戸時代には東海道の川崎宿(かわさきしゅく)として栄えたところで、東海道BEERの名前の由来になっています。

2018年12月に開業した東海道BEER川崎宿工場。開業のきっかけは、川崎市主催の有効利用されていないスペースを活用しようとする企画があり、川崎市民に喜ばれることは何かを考えたことでした。

川崎と言えば京浜工場地帯で知られ、工場の夜景も人気を集めています。また、松尾芭蕉の句「麦の穂を たよりにつかむ 別れかな」と詠まれているように、一帯が麦畑であったことから「麦酒」にたどり着き、“ビール工場”をつくることになったそう。

東海道BEERが目指すのは、市民の方に誇りに思ってもらい、「飲みに行こうよ!」と友人を誘ってもらえるようなビール。

ビールファンだけでなく、まだビールのことをあまり知らない方に楽しんでもらえるよう、味わいや香りの調和を大事にしています。そして、質が高く飽きのこないビールを目標として造っています。

ビールの品質や味わいだけでなく、提供する場にもこだわる東海道BEER。併設のビアパブ「東海道BEER川崎宿工場」は、イチョウやトンボ柄の白木細工など和の雰囲気を楽しめるこだわりの内装。カウンター越しに見える発酵タンクはライトに照らされ、まるで工場夜景のようです。

東海道BEERの定番ラインナップは次の4種類です。

  • 『黒い弛緩』:DREAMBEER提供予定のビール。クローブによる複雑なアロマに覆われた黒色のビール。わずらわしさを忘れさせる強い香りが特徴。
  • 『1623』:DREAMBEER提供予定のビール。川崎宿が制定された年号を冠した東海道BEERの看板銘柄。大量のアロマホップを使ったシトラスの香りと強い苦味を調和させた爽快なビール。
  • 『薄紅の口実』:いちごの爽やかな酸味とほのかなハチミツの香りを持つ美しい紅色のビール。
  • 『麦の出会い』:小麦をまぜて造られた飲みやすい白ビール。心地よく香るオレンジピールとコリアンダーが特徴。

その他、工場夜景観光の魅力を伝えるために開催されている工場夜景サミットをイメージしたコーヒービール『黒に浮かぶ』や、川崎フロンターレとコラボレーションして副原料に菖蒲を使った『FRO AGARI YELL(風呂あがりエール)』など、限定醸造ビールを含め年間約10種類のビールを醸造しています。

DREAMBEERで楽しめるビール『黒い弛緩』

『黒い弛緩』は、クローブによる複雑なアロマに覆われたポーター。黒い見た目のビールですが、驚くほどすっきりした味わい。甘さは少ないですが、苦味とのバランスを突き詰めたビールです。

クローブの香りにはリラックスや麻酔の効能があり、心を休め落ち着きたいときに飲むビールとして設計されたビールです。ゆっくりと時間をかけて楽しんでほしいと、飲みやすさとリラックスするための重厚さのバランスが取れるようアルコール度数は7%にしてあります。

【おすすめの楽しみ方】
香りを楽しむビールですので、香りがこもるように少し膨らみがある形状で、少し飲み口が外に向けて広がっているグラスでお飲みください。サーバーから注ぐときは、泡立てないように優しく注いでみて。手で温めたりはせず、徐々に温度が上がっていく変化をご堪能ください。

おすすめの料理はダークチョコレートやビーフシチューなど。クローブの奥深い香りがペアリングする料理にプロフェッショナルな仕上がりを加えてくれます。

【その他データ】
ビアスタイル:ポーター
原材料:麦芽、ホップ、酵母、クローブ、糖類、カラギナン
アルコール度数:7%

造るのはこの人!ブルワーインタビュー

東海道BEERの醸造技師は、田上達史(たのうえ・さとし)さん。

田上さんがビールにはまるきっかけとなったビールは、ベルギーの修道院ビールとして知られる『シメイ』。その中で一番濃厚な銘柄の通称“ブルー”を5年間熟成させた瓶と熟成させてない普通の瓶を飲み比べた時、その味わいに衝撃を受けたそう。5年熟成させたブルーの味わいの変化やその完成度に驚き、それを機にいろいろなビールを飲むようになりました。

その後、自分の飲みたいビールが日本に存在していなかったため、自分で造ることを決め、2016年7月に醸造所「風上麦酒製造」を立ち上げました。風上麦酒製造のビールは際立った特徴を有する個性的なビールが多く、クラフトビールの多様性を広くビールファンに伝えていました。その後、2018年12月より東海道BEERの立ち上げに加わり、現在に至ります。

ビール造りのおもしろさは?
一番惹きつけられていることといえば、やはり発酵の神秘性でしょうね。

私は今でも発酵タンクの上のガラス窓から、発酵して泡がブクブク湧き出る様子を眺めていることがあります。それって何かをチェックしているわけではないんです。ただただ泡を、何の意味もなく見ているだけなんです。それで楽しいんです。そういうものにワクワクする気持ちが未だに残っています。

そんなとき、いつもやっぱりビール造りの楽しさってこういうことなんだろうなと、しみじみ思います。

ビール造りの難しさ、大変さは?
レシピを考えて、その通り造って、でもその結果が分かるのは数週間後になります。そのため料理のように何回も何回も試行錯誤してゴールを目指すということができません。

ですので、新たなビールを造るときには、頭の中だけで完成品を想像してレシピを組み立てています。このホップよりこっちのホップの方がいいかな、もう少し麦芽を減らそうかな、なんて。そんな微調整も全部頭の中だけで行います。

それは結構大変な作業です。と言ってもこの作業が一番楽しい作業なんですけどね。

ビール造りで大切にしていることは?
繊細にバランスを整えることです。味や香りが強いビールであっても、その強さでバランスを誤魔化さないように、細かくパラメータを調整していきます。それは必ず品質に出ると思っています。

DREAMBEERで提供予定の『黒い弛緩』は、心や身体をゆるめる効能を持つクローブを使ったポーターです。醸造技師の田上さん自身が、リラックスしたいときに飲みたいビールとして開発しました。ぜひ美しいグラスに注ぎ、頭を空っぽにしながらゆっくりとお楽しみください!

【醸造所情報】
醸造所名:東海道BEER
所在地:神奈川県川崎市川崎区本町1丁目4-1 本町コーポ1階
公式HP