ブルワリーはなぜDREAMBEERを選んだのか ~section 1~

ビール王国39号より転載
文:コウゴアヤコ
写真:後藤敦子

DREAMBEER(以下、ドリームビア)は自宅にいながら全国のクラフトビールがサーバーで楽しめる会員制サービス。パートナーとなったブルワリーは70を超え、取り扱い銘柄は160以上。選択肢の多さや品質の良さは、まるで自宅がビアバーになったかのよう。クラフトビールとビアファンが出会うプラットフォームとして注目されている。ブルワリーは自身のビールを託すパートナーになぜドリームビアを選んだか。お話を伺った。

大山Gビール

家にいながら旅気分。
そんなハッピーを届けたい

「蛇口をひねるとビールが出てくる、まさに夢(ドリーム)の引出し(サーバー)ですよ。自宅にいながら日本各地のビールを旅するように飲める最高のサブスクだと思います」とドリームビアの魅力を語ってくれたのは大山Gビール工場長ヒデさんこと岩田秀樹さんだ。
 ヒデさんはおいしいビールを造ることにとどまらず、ブルワリーを飛び出して各地のビールイベントに出向きその魅力を伝える“伝道師”だ。イベントでとりわけ楽しそうにビールを注いでいる人を見かけたら、きっとヒデさんだ。プライベートではトランペットを手にバンド活動もしているヒデさん。「ビールも音楽も共に自分達が楽しんでないと伝わらないと思っています。これからも楽しくみんながハッピーになれるビールを造っていきます」
 ブルワリーは鳥取県の国立公園大山(だいせん)の麓にあり、地域の農家と協力して原材料づくりにも取り組んでいる。ビールを“飲んで美味しいもの”としてだけでなく、コミュニティづくりに活用したり、観光の掘り起こしにも活用したり、地域のハッピーにつなげている。
 自宅で旅するようにビールを選び、もし気に入ったビールが見つかれば、実際にその土地に足を運んでみよう。きっともっとビールが好きになる。これもドリームビアが繋ぐ縁だ。

工場長の岩田秀樹さん

ドリームビアで飲めるビール

OH! LA! HO BEER オラホビール

好きになるきっかけはなんでもいい。
ビールを面白がってほしい

 オラホとは、当地の方言で“私たち”という意味をもつ。そしてこの“私たち”は地球外からやってきた親略者BEERHEADS らしい。
「そういうコンセプトでやっています(笑)。そしてスタッフは“同じ船の乗組員”という連帯感を込めてクルーと呼ばれています」。そう教えてくれたのはマーケティングクルーの高玉汐里さんだ。オラホビールのコンセプトやパッケージデザインはユニークだ。ビールの種類もスタンダードなゴールデンエールから、ヌーベルセゾンという新しいスタイル、期間限定商品など幅広い。
「ビールは自由で楽しい飲み物。難しく考えずに気軽に飲んでほしい。外観が可愛いとか、変わった名前のビールがあるなとか、好奇心からでいいと思うのです。ビールを好きになる間口は広くていい」。ドリームビアとチームになった理由も、ビールに多種多様な選択肢があることに惹かれたからだという。「ドリームビアには選ぶ楽しみがありますよね。オラホも面白がって選んでもらえたら嬉しいです」
 実際にお客さんと一緒にドリームビアを使用してみたという高玉さん。その感想を伺うと、「管理が楽であることに驚きました。シンプルな設計で洗浄やメンテナンスが簡単な
のでどなたでも始めやすいと思いました」。使い勝手の良さもドリームビアの特徴だ。

マーケティングクルー高玉汐里さん、醸造クルー山越卓さん

ドリームビアで飲めるビール

田沢湖ビール

家時間を充実させるアイテム。
最高の一杯を食卓に

「目指しているのはクリアで雑味のないビール。何杯でも飲み飽きることないビールは、飲んで食べて笑って、みんなを愉快な気持ちにしてくれます」と、田沢湖ビール広報の堺千佳
子さん。初代工場長がビールの本場ドイツで学んだ職人魂は、2代目工場長佐々木純一さんに継承されている。田沢湖ビールが得意とするのはドイツのクラシカルなビールだ。酵母の特性を活かし、和賀山塊の超軟水で仕込まれたビールは、食事に合わせやすく食中酒としても最適だ。
「ライフスタイルが変化する中で、家時間をより充実させてくれるアイテムだと思います。工場で飲む美味しさのまま自宅に届くビールを自分で注ぎ、食卓で最高の一杯を完成させるという楽しみがある。実際に自宅で使ってみると、ゴミが少なくてすむのも魅力でした」。
 ドリームビアは流通プロセスにも注力している。特殊なコーティングを施された専用ペットボトルはビールの劣化を防ぎ、専用サーバーは保冷機能と炭酸ガスによる加圧注出により、醸造家が表現したかったビールのおいしさをそのままグラスに表現してくれる。「クラフトビールを文化にしたい。それには常に高品質でないとお客さんが離れていってしまう。だからこそ品質にはこだわっています」と堺さん。これも田沢湖ビールがドリームビアをパートナーに選んだ理由のひとつだ。

広報の堺千佳子さん、工場長の佐々木純一さん

ドリームビアで飲めるビール