聖夜のディナーはクラフトビールとともに
キリスト教の人もそうでない方も、1年で1番ウキウキする夜──、という方も多いことでしょう。家族と過ごすもよし、恋人と過ごすもよし。いずれにしても、今年のクリスマスは日本全国のクラフトビールが楽しめるDREAMBEERとおしゃれでおいしいイタリアンで素敵なディナーを演出してください。
Antipasto
まずは前菜から。やっぱり最初の一杯はキリっとした喉ごしが心地よい「ピルスナー」で乾杯! ですね。ピルスナーは19世紀に入ってから誕生した比較的新しいビアスタイルですが、その爽快な飲み口と適度な苦味で瞬く間に広がり、今や世界で最もたくさん飲まれているビアスタイルです。日本同様、ビール=ピルスナーという国も少なくありません。
そんなピルスナーに合せる料理といえば、揚げ物が定番ですが、前菜にはちょっとヘビーなので、ここでは「バーニャカウダー」をおすすめします。バーニャカウダーは北イタリアのピエモンテの郷土料理で、イタリア語で「温かいソース」と言われるように、寒いこの季節にはぴったりです。色とりどりの野菜でテーブルを華やかに飾ってください。現代では、アンチョビ、ニンニク、オリーブオイルでつくるシンプルなソースをイメージされる方が多いかもしれませんが、酪農が盛んであったピエモンテでは牛乳や生クリームを入れますので、今回はそのクラシカルなソースで仕上げてみました。
オリーブオイルとニンニクの強い風味もピルスナーがサッとリセットしてくれるので、すぐさま次の一口を食べたくなることうけ合いです。
DREAMBEERおすすめピルスナー
Pasta
パスタはこの季節にぴったりの「きのこのクリームパスタ」はいかがでしょう。しめじに舞茸、マッシュルームにエリンギ、もちろん本格的イタリアンを目指すのであれば、松茸、トリュフと並ぶ世界三大きのこのポルチーニ茸!もありです。きのこは細かく刻んでソースと一体化させるつくり方と、大きい房のまま存在感を残すつくり方があります。後者の場合は、あらかじフライパンでから炒りし水分を飛ばしておくと、シャキシャキした食感に仕上げることができます。ぜひ、お試しください。
さて、合せるビールは「色合わせ」の基本に則り、白ビールの代表格である「ヴァイツエン」や「ホワイトエール」はいかがでしょう。ともにフルーティーな香りと穏やかな酸味が濃厚なクリームときれいに調和します。
DREAMBEERおすすめ白ビール
Maine
さて、クリスマスのメインディッシュといえば、やはりローストチキンで決まりでしょう。元々は、アメリカの感謝際に七面鳥を食べる習慣が欧州に伝わり、ローストターキーで、となったと言われていています(※1)。ただ、日本では七面鳥は大きすぎるし、ケンタッキーが70年代に喧伝した「クリスマスにはチキンで!」が奏功し、ローストチキンがクリスマスディナーの定番、と言われています(※2)。
いずれにしても、皮がパリっと香ばしく焼かれた骨付きのローストチキンは、子供から大人まで誰もが愛するおいしさです。食欲をそそる香りとジューシーな肉とパリパリの皮の食感のコントラスト。正直なところ、クリスマスと言わず、できることなら毎週でも食べたいくらいのご馳走です。
さて、合せるビールは──。「鶏肉は料理の世界では“白”として扱われるから、白ビールでしょ?」と思われた方、料理もビールも詳しいですね。確かに、料理の世界でも鶏肉には白胡椒、牛肉には黒胡椒、などと言いますもんね。しかし、ここではあえての変化球、「アンバーエール」を合せてみてください。アンバーエールのほどよく香ばしいモルトの風味と甘さ、そしてほんのり漂う酸味、酵母由来のフルーティーさ──。それらが一体となってローストチキンの旨味にしっかり寄り添います。ホップの苦味、香りをアクセントとして欲しい、という方は、同じ濃色系のビールで上面発酵の「アルト」を選ぶのも、ありです。
※1/2ともに諸説あります。
DREAMBEERのおすすめ濃色ビール
Dolce
ドルッチェ(デザート)は、チョコレートケーキでいかがでしょう。お子さまたちは無条件にイチゴショートかもしれませんが、大人が今宵のディナーの余韻に浸りながらゆっくりと語らいの時間を過ごすには、ちょっとビターなチョコレートケーキがよく似合います。合せるビールは、シンプルに「黒」でいきましょう。ただ、ひと口に黒と言っても、上面発酵(エール)の「ポーター」や「スタウト」と、下面発酵(ラガー)の「シュバルツ」など、スタイルは異なります。チョコレート苦味と甘さをまったりと楽しみたいのであればポーターを、キリッと締めたいのであればシュバルツがよろしいかと。
ペアリングには「絶対」はありません。ここでご紹介したのはあくまでも目安のひとつです。とはいえ、どうぞ、ご自身の味覚を頼りにペアリングの妙を楽しんでください。見事にハマった時には、かつて経験したことのない味わいの世界に飛び込めるはずです。