ブルワリーはなぜDREAMBEERを選んだのか ~section 3~

ビール王国41号より転載
文:コウゴアヤコ
写真:後藤敦子

DREAMBEER(以下、ドリームビア)は自宅にいながら全国のクラフトビールがサーバーで楽しめる会員制サービス。パートナーとなったブルワリーは70を超え、取り扱い銘柄は170以上。選択肢の多さや品質の良さは、まるで自宅がビアバーになったかのよう。クラフトビールとビアファンが出合うプラットフォームとして注目されている。ブルワリーは自身のビールを託すパートナーになぜドリームビアを選んだか。お話を伺った。

南信州ビール

南信州の自然と文化をボトル詰め
旅に出るきっかけになればいい

 南信州ビールのブルワリーは長野県南部、駒ケ岳山麓の標高800m の山間に位置する。「同じ敷地内にはマルスウイスキーの蒸溜所があります。裏手を流れているのが中央アルプスを源流とする太田切川。対岸に渡り、少し行くと直営のレストランがあります」そう教えてくれたのは常務取締役の竹平考輝さん。思わず深呼吸したくなるような緑豊かな環境だ。
 南信州ビールはブランド名を2022 年8月から「Ogna(オグナ)」にリニューアル。Ogna は長野(NAGANO)のアルファベットの並べ替えであり、この地に縁のあるヤマトタケルの幼い頃の名前ヤマトオグナにも由来する。地域との結びつきを大切にすると共に、子どものように柔軟な発想とチャレンジ精神でビール造りに向き合うという決意が込められている。その通り、地元の魅力を活かしたビール造りには定評がある。
「ドリームビアのシングルタップがリリースされ、より手軽に注文できるようになりましたね。その土地の食材や郷土料理とも合わせて楽しんでもらえると嬉しいです。もし気に入れば、南信州に来ていただいて、美しい環境そのものと合わせて飲んで頂きたいです!」と力を込める竹平さん。ドリームビアは旅のきっかけをつくってくれそうだ。

ヘッドブルワーの伊藤陽洸さん

ドリームビアで飲めるビール

Y.Y.G. BREWERY

自分たちのビールを知ってもらいたい
ブルワリーとビアファンが出合う場所

Y・Y・G・の名前は、2016 年に醸造を開始した東京都渋谷区代々木(Yoyogi)に由来する。現在は、代々木と千葉県千葉市の2拠点でブルワリーと併設レストランを運営している。双方オフィス街と住宅街に近い賑やかな立地で、レストランは連日“ご近所さん”で満席だ。ビールが生まれる現場をガラス越しに眺めつつ、シェフがビールに合うようにと考案した料理と共に飲む時間はまた特別なものだ。
 造るビールのほとんどがレストランで消費されるという中で、なぜY・Y・G・はパートナーにドリームビアを選んだのだろうか。「ドリームビアなら日本各地どこに住んでいる方にも、僕たちのビールを知ってもらえると考えました」と、ヘッドブルワーの上野雄也さん。ドリームビアは70ブルワリー170銘柄以上から好みのビールをチョイスできる。また「おまかせプラン」であれば、その時のお勧めビールが送られてくるため、これまで知らなかったブルワリーに出合うことができる。
「ビアバーに行って飲むのって本当に美味しいですよね。でも出掛けるのが億劫になる時がある。うんちく抜きで楽しめる家飲みも僕は好きです」と上野さん。パジャマ姿でひとり寛ぎつつ飲むのも良し、ホームパーティで友だちをあっと言わせるも良し。ドリームビアは自宅にいながらブルワリーと出合うきっかけをくれそうだ。

左からアシスタントブルワーの前田薫さん、ヘッドブルワーの上野雄也さん

ドリームビアで飲めるビール

ナギサビール

楽しみ方は自由
プロ仕様のサーバーで、現地で飲むような美味しさを

「繊細な味覚の日本人が美味しいと感じるクラフトビールを造りたい」。和歌山県の南西部、太平洋岸に面し風光明媚な海岸線や本格的な温泉地に恵まれた南紀白浜で、1997 年からナギサビールを造る眞鍋和矢オーナーの熱意は創業時から変わっていない。
「水には特に注力し、仕込みの前日にトラックを走らせ地元の名水“ 富田(とんだ)の水”を運び入れています。味わいは綺麗でありながらも、飲みごたえ、味わい深さは感じられるよう双方のバランスを考えてレシピを組み立てています」とはブルワーの飯村一真さん。ナギサビールの特徴でもある優しい香りとなめらかな舌触りは、数えきれないほどのこまやかな気配りと丁寧な作業の結果だ。
「とはいえ、ビールはかしこまらずに気軽に飲んでもらいたい。ガブガブ飲むのも、味わって飲むのも正解だと思います。自慢の家庭料理にも合わせてみてください」と笑顔を見せる。
 そんな想いが込められたビールを高品質のまま自宅に届けるのがドリームビアのミッションだ。バリア性能を高めた専用ペットボトルでビールの鮮度をキープ。専用ビールサーバーは3段階の温度調整スイッチでビアスタイル・好み・気候等に応じて設定可能だ。プロ仕様のタップ構造で、ブルワーが表現したかった美味しさを家庭でも味わうことができる。

ブルワーの飯村一真さん

ドリームビアで飲めるビール