ブルワリーはなぜDREAMBEERを選んだのか ~section 4~

ビール王国42号より転載
文:コウゴアヤコ
写真:後藤敦子

DREEMBEER(以下、ドリームビア)は自宅にいながら全国のクラフトビールがサーバーで楽しめる会員制サービス。パートナーとなったブルワリーは80を超え、取り扱い銘柄は200以上。選択肢の多さや品質の良さは、まるで自宅がビアバーになったかのよう。クラフトビールとビアファンが出会うプラットフォームとして注目されている。ブルワリーは自身のビールを託すパートナーになぜドリームビアを選んだのか。お話を伺った。

遠野麦酒 ZUMONA

61年目を迎えるホップの里から
国産ホップを未来へ繋ぐビール造り

「ほとんどのビールで遠野産ホップを100%使用しています。ホップ農業を未来に繋ぎ、地域を盛り上げたい」と穏やかな口調で語るヘッドブルワーの坪井大亮さん。
 岩手県内陸部に位置する遠野市では冷涼な気候を生かし1963 年からホップが栽培されている。日本屈指のホップの街だ。2015 年からは、夏のホップ収穫に併せてビールと食を楽しむ「遠野ホップ収穫祭」を開催。多くのビアファンに注目されている。“ホップの里”と認知されるようになった遠野には移住者希望者も増えているのだとか。
「遠野麦酒 ZUMONA」は1999 年に開業したクラフトビール醸造所。地区唯一の酒蔵である上閉伊酒造が運営しており、日本酒と同じ六甲(ろっこう)牛山(しざん)の伏流水と、地産のホップを使っているのが大きな特徴だ。副原料にも一工夫。大槌復興米を使用した「C58 239 ゴールデンエール」や、近郊の宮守町産小麦ゆきちからでトロリとした口当たりに仕上げた「へージーIPA」も遠野らしい味のひとつだ。
「C58 239 は昨年引退したSLの車体番号。釜石線沿線の作物を使った商品を造ろうとJRと市が連携したのがきっかけです」と坪井さん。
 ドリームビアには地元愛が込められている。ビールを飲むことで自宅にいながら地域を応援できそうだ。

醸造士の坪井大亮さん

ドリームビアで飲めるビール

ホップガーデンブルワリー

ビール造りのパートナーは福島の自然
フレッシュな1杯を自宅でも

福島県・阿武隈高原にある「グリーンパーク都路」は、なだらかな丘陵にビール醸造所やパン工房、ホップとビール麦の畑、キャンプ場、ロッジが点在し、まるで一つの村のようだ。今後はビール粕を餌とした畜産や、発電も計画されているというのだから驚きだ。
 出迎えてくれたのは醸造責任者の武石翔平さん。「地元の契約農家にも協力してもらってホップを栽培しています。収穫後すぐに冷凍保存する“フレッシュホップ”なので、若々しい香りが一年中楽しめますよ」。看板商品の「レッド」にはフレッシュホップを苦味付けに、「ホワイト」では香りの下支えに使用。どちらもホップ畑に飛び込んだかのようなグリーンで溌溂とした風を感じるビールだ。
「酵母も県産を目指して研究中です。福島のものを使ったビールを突き詰めていきたいんです」とほほ笑む武石さん。県内の大学などの研究機関と共同で、地元の植物や果実
から酵母を採取。主原料だけでなく目に見えない微生物までも福島の恵みを活用しようというのだ。武石さんにとって福島の自然はビール造りのパートナーなのだ。
 ドリームビアは、バリア機能を高めた専用PET ボトルとサーバー本体の保冷機能で鮮度をキープ。福島の自然を食卓にお届けするパートナーはドリームビアなのだ。

醸造責任者の武石翔平さん

ドリームビアで飲めるビール

鎌倉ビール

料理の味を引き立てる
古都鎌倉のビールを自宅でも

「鎌倉は三方を山、一方を海と自然に囲まれた街。鶴岡八幡宮、鎌倉五山など歴史を感じさせる名所が多数存在します。何度来ていただいても新しい発見があると思います」
と紹介してくれた醸造責任者の澤田直人さん。この地で1998 年からビールを造っているのが「鎌倉ビール」だ。酒店を営んでいた初代社長の今村廣司さんが、「鎌倉ならではのビール」を造ることを決意した事から事業がスタート。奥ゆかしい古都にふさわしく、奇をてらわない丁寧な造りのビールが特長だ。例えばペールエールの(星)は、柑橘類を連想させるホップの香りとマイルドな苦み、すっきりとしたのど越しが印象的。アルトの(月)は香ばしい麦芽の風味とキリっとした苦味が好バランス。どんな料理とも合わせやすく、素材の味を引き立ててくれる。観光客であふれる小町通りを歩くと、飲食店の軒先にポスターをよく目にするのは、地元ビールというだけでなく食事をよりおいしくしてくれるからに違いない。
「ドリームビアは自宅で気軽に樽生を味わえるのがいいですね。商品の管理も徹底しており、工場で飲むのと変わらないコンディションで自宅に届きます。消費者にとっても製造者にとっても素晴らしいサービス」と澤田さん。ご自宅でも手料理とのマリアージュを楽しんでみてはいかだだろうか。

左からブルワーの住永周優さん、同じくウィリアム・パーカーさん

ドリームビアで飲めるビール